その3

ロコトレを始めよう!

  “1分間片足立ち訓練は、53分間の歩行に相当するといわれ効果絶大です。元気で素敵な明日のために、ロコトレ健康長寿を目指しましょう。

 ”ロコモティブシンドローム(ロコモ)をご存知ですか? 年をとると、骨、関節、筋肉などの運動器の働きが衰え、腰が曲がったり、歩くスピードが遅くなったりと誰もが当然に体力の衰えを感じます。そういった運動器の衰えのために、要介護になる危険の高い状態が「ロコモティブシンドローム(ロコモ)・運動器症候群」です。ロコモティブシンドロームの対象となる主な疾患としては、骨粗鬆症、変形性膝関節症、大腿骨頚部骨折などがあります。これらの疾患をそのままにしておくと、将来、転倒しやすく、寝たきり、閉じこもりになる可能性が高くなります。運動器の健康維持には、日頃の体重負荷が必須で、ロコモーショントレーニング(ロコトレ:運動器トレーニング)の一つであるダイナミックフラミング療法(開眼片足立ち訓練)が効果的です。

 ダイナミックフラミング療法は、自己の体重を利用して片足で自立することで、両足起立時の2.75倍の負荷を片脚に加えて骨を強くします。さらに骨盤周囲筋の筋力増強と立位バランスの改善を得て、転倒予防に役立てようとする一石二鳥の運動です。厚生労働省の長期計画「健康日本21」によれば、75歳以上で20秒以上片足立ちができる人は現在、男性38.0%、女性21.2%しかいません。1日1分3回の片足立ちを3ヶ月継続した人の骨密度を測定したところ、6割以上の人で太ももの付け根の骨密度が上昇し、転倒率も3分の1と効果が確認されています。

                        (財)スポーツ安全協会発行ガイドブックより